市議会・総務常任委員会の視察2日目は弘法大師空海の御誕生地としても知られる善通寺市へ。
善通寺市は香川県の北西部に位置し、南に大麻山、西に五岳山がそびえ、東と北に讃岐平野が広がっており、市街地は市のほぼ中央部を総本山善通寺からの広がりをもって形成されているまちです。
善通寺市には四国88ヶ所巡りのうち総本山善通寺を含め 5つの札所があるほか、大小約400基の古墳、旧陸軍第11師団が使用していた建造物などが残っているものの、宿泊施設も少なく通過型の観光地となっていたとのこと。
そこで・・・
@新たな特産品の創出
四角いスイカの栽培、β-グルカンを多く含む讃岐もち麦を使ったカレーやコロッケ、焼酎等の製造・販売、独自の栽培方法で育てた糖度にこだわった複数のキウイフルーツの栽培など。
また、グルメマーケットやキウイフルーツと様々な食材のペアリング会など、キウイに特化した博覧会を今年の12月に開催予定。
A歴史、伝統を感じられるアイテム
国内だけでなくインバウンド誘客を目的に、各寺で本物志向の体験ができる「五感体験 善通寺」を企画、旅行業者を通じてツアーとして商品化。
曼荼羅寺:茶会・和菓子づくり体験(触覚)、出釋迦寺:かな文字書道体験(視覚)、甲山寺:瞑想体験(聴覚)、善通寺:精進料理体験(味覚)、金倉寺:香袋づくり体験(嗅覚)。
B小規模な山や池などの自然美
弘法大師空海御誕生地であり、瀬戸内海国立公園にも指定される五岳山「香色山・筆ノ山・我拝師山・中山・火上山」を巡る「空海ウォーク」、約15qのコースを走る「空海トレイル」をそれぞれ開催。
ウォークは市内や近隣市町からの参加者が大半で、トレイルは県外からの参加者が多数とのこと。
こうした様々な観光事業を展開している善通寺市ですが、事業化するにあたって重要なのは「人」であり、特に体験型観光においては事業者やお寺との人間関係を構築するブリッジ人材を地域おこし協力隊のメンバーが担ってくれたことが大きかったそうです。
本市においても逗子海岸をはじめ、まんだら堂やぐら郡のある名越切通、神亀元年(724年)に開山された神武寺、現存する遺構としては神奈川県内最大級の規模を有する長柄桜山古墳群などの名所、小坪漁港に水揚げされるシラスなどの海産物を観光資源として活用できないか改めて考える機会となりました。