坂出市は香川県のほぼ中央に位置しており、かつては「塩のまち」「塩の積み出し港」として栄え、戦後の高度経済成長期には塩田跡地を活用した港湾開発や番の州地区の埋め立て等により全国有数の「港湾工業都市」へと変貌を遂げました。 その後の瀬戸大橋開通や四国横断自動車道の整備等により、現在では本州と四国を結ぶ鉄道網及び高速道路網の「要衝」となっています。

坂出市では循環バスやデマンド型乗合タクシーなどの運行を支援することで地域の生活移動手段の確保を図ってきましたが、人口減少や新型コロナウイルス感染症の拡大により公共交通利用者が減少。
将来にわたって持続可能なものとするために地域公共交通の抱える問題点・課題を整理し、今後の取り組み方針等を取りまとめた「坂出市地域公共交通計画」を令和4年11月に策定。
利用者の少ない路線バスの大幅な減便や一部区間を廃止し、デマンド型乗合タクシーでカバー。
それまでバラバラだった路線バス、循環バス、デマンド型乗合タクシーの運賃を統一(初乗り200円で設定されたゾーンを跨ぐ毎に+100円)し、わかりやすい運賃体系を構築。
また、国の補助金を活用してアプリorプリペイドカードで決済ができる「Ticket QR」を導入しキャッシュレス化へ。
さらに、バスの現在地・遅延・混雑などの情報をリアルタイムで確認できるバスロケーションシステム「バスきよん?」を導入。
こうした取り組みの効果もあって、路線バス、循環バス、デマンド型乗合タクシーとも利用者は増加に転じているとのことです。
来年度から、本市でも「地域公共交通計画」の策定に取りかかる予定となっていますが、市民の利便性の向上と交通インフラの維持を考えると、バス及びタクシー事業者、市民からの意見聴取と連携が不可欠であると改めて実感したところです。
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