
傾斜地対策として用いられている『全天候フォレストベンチ工法』は、斜面に階段状の水平面を設け、そこに間伐材を取り付けた井桁フレームをアンカーで固定し土砂崩れを防ぎます。
そして、棚田のような段々造成で得られた水平面に植栽を施し、年月をかけ周りの緑と一体感が得られる景観に仕上げていくものです。
また、施工箇所の表面をコンクリート等で固めないため、水や空気の出入りを自由にできることも特徴の一つで、豪雨などの水害にも強いそうです。
さらに、垂直面1uあたりの単価が約5万円と安価な上、工期が短いのも特筆すべき点で、今回見学させていただいたのは幅約30m、高さ約5mの斜面地でしたが、工事費用は650万円程度で工期は2ヶ月弱とのことでした。
ただし、段々造成を行う為、ある程度の奥行きが必要なところは場所が限定されてしまうと思います。

逗子市も三方を山に囲まれ傾斜地の多い地域であることから、景観を保全した新たな工法として検討してみる価値はあるものと感じたところです。
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